紫外線吸収剤とは?
UVを防ぐ仕組みと成分名、散乱剤との違いや組み合わせる理由
肌に合う日焼け止めの選び方を解説

2026年10月6日 更新

紫外線吸収剤とは?UVを防ぐ仕組みと成分名、散乱剤との違いや組み合わせる理由|肌に合う日焼け止めの選び方を解説

日焼け止めのパッケージを見ていて、「紫外線吸収剤」という言葉が気になったことはありませんか。「なんとなく肌に負担がかかりそう」「散乱剤タイプのほうが良いのでは」と、はっきりした理由がないまま不安に感じている方も多いかもしれません。
この記事では、紫外線吸収剤がどのような仕組みで紫外線から肌を守っているのか、代表的な成分名や紫外線散乱剤との違い、そして多くの日焼け止めで両方が組み合わせて配合されている理由をわかりやすく整理してご紹介します。あわせて、ご自身の肌質や使うシーンに合った日焼け止めの選び方、そして紫外線対策と同じくらい大切な「落としたあとのうるおいケア」についてもお伝えしていきます。成分の特徴を知ったうえで、毎日の紫外線対策を心地よく続けていただけたら嬉しいです。

紫外線吸収剤とは?UVを防ぐ仕組みと日焼け止めでの役割

紫外線吸収剤とは、日焼け止めに配合されている紫外線防止成分のひとつで、肌の上で紫外線のエネルギーを吸収し、熱などのエネルギーに変えて逃がすことで、紫外線が肌に届く量をやわらげてくれる成分です。
化学的な仕組みと聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、イメージとしては「紫外線を肌の手前でキャッチして、光のエネルギーを熱に変えて外へ逃がしてくれる」ような働きだと考えるとわかりやすいかもしれません。
紫外線には、波長の長い「UVA」と波長の短い「UVB」の2種類があります。UVAは一年を通して降り注ぎ、UVBは強い日やけの原因になりやすいといわれています。紫外線吸収剤は成分ごとに吸収できる波長の範囲が異なるため、日焼け止めには複数の成分を組み合わせて配合されていることが多いんです。こうした仕組みによって紫外線が肌に届く量をやわらげるサポートをしてくれることが、紫外線吸収剤が日焼け止めに配合されている理由です。

紫外線について詳しくはこちらの記事もご覧ください

日焼け止めに配合される紫外線吸収剤の代表的な成分名

紫外線吸収剤は、成分表示に「紫外線吸収剤」とまとめて書かれるわけではなく、個別の成分名で記載されています。そのため、パッケージ裏の成分表示を見ても、どれが紫外線吸収剤なのか分かりにくいと感じる方も多いかもしれません。ここでは、代表的な成分を「UVAを吸収する成分」「UVBを吸収する成分」「UVA・UVBの両方を吸収する成分」の3つに分けてご紹介します。お手持ちの日焼け止めの成分表示と照らし合わせてみてください。

表1

化粧品に配合できる紫外線吸収剤は、使用できる成分の種類や配合量の上限があらかじめ定められています。また、成分を特殊な方法でコーティングし、肌に直接触れにくいよう工夫された製品もあります。

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いと、両方を組み合わせる理由

紫外線対策の成分には、大きく分けて「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。どちらが優れているというものではなく、それぞれに得意な役割があるため、まずは違いを比較表で整理してみましょう。

表2

「ノンケミカル」「紫外線吸収剤フリー」といった表示は、紫外線吸収剤を使わず、散乱剤のみでつくられていることを指しています。

なぜ多くの日焼け止めは、両方を組み合わせて設計されているのか

紫外線吸収剤は成分ごとに吸収できる波長の範囲が決まっている一方、紫外線散乱剤は幅広い波長を反射できるという特性があります。この2つを組み合わせることで、防止効果の高さと使用感の軽さを両立させやすくなるため、多くの日焼け止めがこの2つを組み合わせて設計されています。
モイスティーヌの「プロテクトUV」「UVヴェール」も、この考え方にもとづいて紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の両方を配合し、防止効果と使用感のバランスを大切につくられています。

紫外線吸収剤の特徴と使うときに知っておきたいこと

紫外線吸収剤には、成分としてこんな性質があります。

得意なこと

  • 透明で白浮きしにくく、伸びが良いため、使用感が軽やかです
  • 高いSPF・PA値の処方設計に用いられることがあり、汗や水に強い処方をつくりやすいという特性があります
  • 紫外線量が多いレジャーやスポーツのシーンでも頼りになります

使うときに知っておきたいこと

  • 肌の上で化学反応が起こるため、人によっては刺激を感じることがあります
  • 時間の経過とともに効果が下がりやすく、こまめな塗り直しが必要になります
  • 落とすときの摩擦や、落としたあとの乾燥には注意が必要です

国内で販売されている日焼け止めは、配合できる成分の種類や量があらかじめ定められた基準のもとでつくられています。とはいえ、肌の感じ方には個人差があるので、ご自身の肌の様子を見ながら選んでいただくのがおすすめです。

紫外線吸収剤不使用の日焼け止めをどう考えるか

紫外線吸収剤不使用の日焼け止めは、「肌にやさしそう」というイメージから選ばれることが多い商品です。ただし、すべての人にとって最適な選択とは限らないため、向いている点と気をつけたい点の両方を知ったうえで選ぶことをおすすめします。

向いている点

  • 紫外線散乱剤のみを使用した処方が選択肢となる場合があります
  • 敏感肌の方や、アレルギーが心配な方、日焼け止めで肌荒れした経験がある方に選ばれやすい傾向があります

気をつけたい点

  • 紫外線散乱剤の代表である酸化チタンは、白浮きしやすくきしみを感じることがあります
  • 高いSPF・PA値を出すには配合量を増やす必要があり、使用感が重くなることがあります
  • 「不使用」だからといって、すべての人に肌トラブルが起きないというわけではありません

肌に異常を感じたときは使用を中止し、必要に応じて医師にご相談ください。

肌質や使用シーンに合わせた日焼け止めの選び方

紫外線対策というと、つい「どんな成分が配合されているか」に注目しがちですが、実は肌質や使うシーンに合わせて選ぶことも、同じくらい大切です。
まず、パッケージによく書かれている「SPF」「PA」について簡単に整理しておきましょう。SPFはUVBを防ぐ効果の目安、PAはUVAを防ぐ効果の目安です。数値が高ければ高いほど良いというわけではなく、日常生活なのか、レジャーやスポーツなのかといった、使うシーンに合わせて選ぶ考え方が大切です(SPF・PAの数値の目安は「SPFとは」で詳しく解説しています)。

  • レジャーやスポーツなど紫外線量が多いシーンでは、耐水性の高い高SPFタイプを選ぶ
  • 敏感肌や乾燥が気になる場合は、低刺激設計や保湿成分配合のものを検討する
  • 洗顔料や石けんで落とせるかなど、落としやすさも選ぶ基準のひとつになる
  • パッチテスト済み・アレルギーテスト済みなどの表示も参考にする
日焼け止めの選び方

モイスティーヌのUVケアアイテムにも、しっとりタイプの「プロテクトUV」と、さらっとみずみずしく伸びの良い「UVヴェール」の2種類があります。日常使いでの効果に大きな差はないので、その日の肌の様子や好みの使用感で選んでいただいて大丈夫です。
モイスティーヌでは、SPFの数値の高さそのものよりも、適切な量をしっかり塗ること、こまめに塗り直すことなど、日々の使い方を丁寧に整えることを大切にしています。

SPFについて詳しくはこちらの記事もご覧ください

紫外線対策の基本について詳しくはこちらの記事もご覧ください

日焼け止めを落とすときと、落としたあとのうるおいケア

紫外線対策というと、日焼け止めの選び方や塗り方に意識が向きがちですが、実は肌への負担を大きく左右するのは「落とすとき」と「落としたあと」のケアです。

日焼け止めは、メイクや皮脂と同じように、こすらずやさしくオフすることが大切です。クレンジング剤を手のひらに広げ、肌に押し当てるようになじませるイメージで、摩擦をかけずに浮かせて落としていきましょう。ゴシゴシとこすってしまうと、日焼け止めの落とし残しにつながるだけでなく、肌への摩擦負担も大きくなってしまいます。
落としたあとの肌は、紫外線や汗、クレンジングの影響でうるおいが不足しがちな状態です。化粧水でうるおいを補ったあと、美容液・乳液でしっかりとうるおいを閉じ込めてあげましょう。成分選びと同じくらい、こうした日々のうるおいケアの積み重ねが、すこやかな素肌づくりにつながります。

日焼け止めの正しい塗り方について詳しくはこちらの記事もご覧ください

肌のうるおいが紫外線ケアの土台になる理由

紫外線対策というと、「吸収剤か、散乱剤か」といった成分の話に意識が向きがちですが、実は同じ日焼け止めを使っていても、肌のうるおいが保たれているかどうかで、使い心地や刺激の感じ方は変わってきます。

肌がうるおいで満たされている状態は、外部からの刺激にも揺らぎにくいといわれています。反対に、乾燥して肌の状態が不安定なときは、いつもと同じ日焼け止めでも、ピリつきや突っ張りを感じやすくなることがあります。つまり、成分選びの前に、まず肌のうるおいを整えておくことが、紫外線対策の土台になるという考え方です。
もし「この日焼け止め、なんだか合わない気がする」と感じたときも、すぐに製品を替えるのではなく、まずはそのときの肌の状態を見直してみることをおすすめします。同じ製品でも、寝不足や乾燥などでそのときどきの肌の状態は変わるため、日焼け止め自体よりも、肌の土台が整っているかどうかが影響していることも少なくありません。
うるおいの土台づくりは、1回のケアで劇的に変わるものではなく、コツコツ続けていくことで少しずつ実感できるものです。モイスティーヌでも、肌の変化を感じていただくまでの目安として、3か月程度の継続をおすすめしています。紫外線対策も同じように、日々のうるおいケアを積み重ねていくことが、すこやかな素肌への近道になります。

よくあるご質問(FAQ)

Q:紫外線吸収剤は妊娠中や授乳中でも使えますか?
A:国内で販売されている日焼け止めは、配合できる成分と量があらかじめ定められた基準のもとでつくられています。ただし、体調や肌の状態が変化しやすい時期でもあるため、気になる場合はかかりつけの医師にご相談のうえお選びいただくと安心です。
Q:日焼け止めを塗ると肌がヒリヒリするのはなぜですか?
A:紫外線吸収剤は肌の上で化学反応が起こる性質があるため、人によっては刺激を感じることがあります。使用中に違和感が続く場合は、使用を中止し、必要に応じて医師にご相談ください。
Q:SPFやPAの数値は高いほど良いのですか?
A:数値が高いほど良いというわけではありません。日常生活か、レジャー・スポーツなど紫外線量が多いシーンかによって、必要な数値は変わります。生活シーンに合わせて選ぶことが大切です。
Q:「紫外線吸収剤不使用」とはどういう意味ですか?
A:紫外線吸収剤を使わず、紫外線散乱剤のみで紫外線を防ぐタイプの日焼け止めを指します。肌への負担を軽くしたい方に選ばれやすい一方、白浮きなど使用感の面で異なる特徴もあります。
Q:日焼け止めはどのくらいの量を塗ればよいですか?
A:少なすぎると紫外線を防ぐ効果を十分に発揮しにくくなるため、推奨の目安量を守って、顔全体にムラなくのばすことが大切です。汗や摩擦で落ちやすいので、こまめな塗り直しも意識しましょう。

まとめ:紫外線吸収剤を知って自分に合う日焼け止めを選ぶ

まとめ_自分に合う日焼け止め

ここまで、紫外線吸収剤がどのような仕組みで紫外線から肌を守っているのか、代表的な成分名や紫外線散乱剤との違い、そして多くの日焼け止めで両方が組み合わせて配合されている理由についてお伝えしてきました。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は、どちらが優れているというものではなく、それぞれに得意な役割があります。大切なのは、成分の名前だけで良し悪しを判断するのではなく、ご自身の肌質や日々の生活シーンに合っているかどうかで選ぶことです。

モイスティーヌのUVケアアイテムも、しっとりタイプの「プロテクトUV」と、さらっとみずみずしく伸びの良い「UVヴェール」の2種類をご用意しています。日常使いでの効果に大きな差はないので、まずは好みの使用感で試していただくのもおすすめです。
そして、成分選びと同じくらい大切なのが、日焼け止めをやさしく落とすこと、そして落としたあとにしっかりうるおいを補うことです。日々のちょっとした積み重ねが、すこやかな素肌につながっていきます。特別なことをがんばるのではなく、無理なく続けられる方法を見つけることが、紫外線対策の第一歩です。

お近くでモイスティーヌを取り扱うサロンは、サロン検索ページからご確認いただけます。ご自身の肌質や紫外線対策の悩みについて、ライセンスをもったアドバイザーが肌の分析やライフスタイルの情報をもとにご案内しますので、気になる方はぜひ一度カウンセリングを受けてみてくださいね。

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味埜 沙織

マーケティング ディレクター​

日本エステティック協会 認定エステティシャン取得/CDESCOビューティセラピーディプロマ取得/CIDESCOアロマセラピーディプロマ取得。​
販売・インストラクターを経て商品企画・販促企画に従事。​
現在はスキンケアブランド「モイスティーヌ」のマーケティングを統括。​
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味埜 沙織